私の保育所は、開園した当初から、伝統的な年間行事は行わない意向(外国人園児さんが入園する可能性が有る事から、宗教的な伝統行事は行わない様にしてきた)を伝えていたので、年間行事は殆ど行っていませんでした。

しかし一般的な保育所は、年間行事を中心に保育計画が立てられている為、行事の運営は保育所の運営から切っても切り離せないものかも知れません。

年間行事は保育士への負担となっている

これらの行事を運営するに当たり、子ども達の楽しみの為に!と言う愛から出た保育であったとしても、その準備や後片付けにより、保育士一人一人の負担は増し加わり、コロナ禍の保育状況が拍車を掛け、保育士を疲弊させている様です。

保育士一人一人には、それぞれの仕事に於ける価値観があり、自分のサービス残業をサービス残業と思わない人もいれば、1分1秒でもつけて欲しいと言う人もいる訳で、運営をする側は、その保育士を雇い入れた以上は、それぞれの保育観や仕事観を受け入れた上で運営して行かねばならないと思います。

私が若い頃の保育士は、子ども達の為にと言う自己犠牲で、サービス残業・持ち帰り仕事は当たり前と言う社会でしたが、今は時代が変わり!その様な価値観で保育所の運営をしていたのであれば、保育士不足に拍車をかける事になってしまうのでは無いでしょうか?

私は、この様な状況下の中では、保育士の負担を減らして行く為にも、自分達の園にとって伝統・年間行事は本当に必要であろうか?と問うて見る必要が有ると思うのです。

保育士の負担を少なくする

私は今までに繰り返しお話ししていますが、子どもの成長に大きな影響を及ぼす最も重要な環境と言えるのは、保育士の機嫌や人格で有る!といえるので、保育士が不機嫌となる要因は極力少なくして行かなければなりません。

特に園長先生の機嫌は、園全体の機嫌の源と成りますので、園長先生は自分の機嫌は自分で取らなければなりませんし、設置者は、園長先生が上機嫌になる為の待遇や人事配備をしてあげたいものです。

そして園長先生や保育士の立場からは、自分たちで自分達を痛めつけたり、追い込んだりして自己犠牲を払うのでは無く、どうやったら今の保育士体制で、より良い保育が出来るだろうか?伝統・年間行事は本当に必要だろうか?と言う、根本的な保育の在り方を考え、議論して行く事が大切な事だと思います。

今❗️何処の保育現場でも最も必要なのは、保育士同士が腹を割って自分の価値観を打ち明ける話し合いだと思います。

その話し合い一つ一つが、明日の新時代保育の為の保育改革にと繋がって行く事だと信じています。