私は兼ねてから、保育の質を高める為には保育の環境を良くして行く事であり、その保育の環境の中で最も重要で影響力のあるものが、保育士である事を繰り返しお伝えしています。

前回のブログで私は、保育士が子どもから“先生の嘘つき❗️“と言われる事の悲劇についてお話ししました。保育士は、自分でも気付かぬ内に我慢していて、自分の本音がやりたいと思っている事が出来ずに我慢したり、反対にやりたく無い事をやらされて我慢している事が良くあるのではないでしょうか?

特に日本人は、自分の思いをすぐに出す事を良しとしない風潮が有り、我慢が美徳という考えが根強くある為、私自身も幼い頃から両親・先生・周りから、我慢する事を教え諭されて大きくなった様に思います。

その様な躾(教育)を受けて育った私でしたので、自分が親となり子育てをした時、自分の子ども達に我慢を強いる躾をしていた様に思いますし、保育者として園児さんを保育し始めた頃は、自分の子ども達と同じ様に我慢を強いる保育をしていた時もあった様に思います。

我慢はよくない?

しかし最近私は、この様な我慢の強要は、保育士としても親としても望ましいことではないと思う様に成りました。

何故ならば、我慢をさせると言う事は、自分自身の今の素直な欲求に嘘をつく事で有り、自分の子とはいえ、自分に嘘をつく事を強要させる事になるのではないか?と思うからです。

いや❗️我慢したり、頑張ったりする事は、己を成長させて行く上で必要な事なので、良い事ではないだろうか?と反論を頂ける方も多々あると思います。自分もそうする事により、心の成長があった事を認めますが、自分自身の教育現場50年の経験の中で出て来た今の考えは、“我慢はしない方が良い❗️“と言う考えです。

笑顔が消えていく

特に保育士と言う仕事をされる人は、我慢をしないで仕事をされる事をお勧めしたいと思っています。

何故か❓これも兼ねてからお伝えしている事ですが、保育士が我慢をしていると、表情から笑顔が消え、パフォーマンスが下がり、その結果子ども達の笑顔が消える事になるからなのです。

それだけでは有りません。保育士自身我慢を続けていると、自分の体を痛め続けて病気になってしまう恐れが有るからです。

この様な理由から、私は保育士に我慢をする事(自分の素直な心に嘘をつく事)をして欲しくない事を伝え続けています。

とは言え、小さい時から身に付いた性格・気質・価値観は、一朝一夕に変える事は出来ないかも知れませんが、このブログを読んで気づいてくれた保育士の方がいらっしゃったら、まず自分の保育現場での言動を見返してみてください。

仲間の保育士との保育観の違いがあった時、その違いを話し合っているだろうか?お互いの保育観は、保育所保育指針や園の理念に合致しているだろうか?子どもの最善の利益となる保育だろうか?・・・

自分の気持ちを我慢していないで伝える事が出来ているだろうか?その自分の言動が、子ども達の手本者となっているだろうか?と・・・

私は、さまざまな価値観の異なる保育士の保育現場の中で、自らの保育観を伝え合いこれらの確認をして行く事は、物凄く大変な事では有ると思いますが、未来を担う子ども達の為に非常に価値のある事で有ると思う次第です。