前年の朝の保育中、ちょっと面白いやり取りがあったのでご紹介してみます。

ある日朝のお支度で、3歳の男の子が陽気に鼻歌を歌っていたので、それって何の歌?と聞いたら、ゴリさんスノーマンって知っている?って聞き返されたので、スノーマンてジャニーズの?って言ったら、違うよージャニーズじゃないよ❗️って否定されたんです。

あれ?ジャニーズじゃなかったっけ?って思って他の保育士に確認してみたら、やっぱりジャニーズでした。

それで私は、何を考えたかっていうとそんな事どうでもいいや😅❗️って思ってそのまま放置したんです。

でもその時、いや!スノーマンはジャニーズって言うことを主張したい保育士だったら、スノーマンはジャニーズだって言うことを教えてあげるかも知れない・・・と思いました。

そしてこれが、子供達同士だったらどうでしょう?

同年代だったら、スノーマンはジャニーズだって知っている子が、知らない子に対して強く、スノーマンはジャニーズだよ❗️って言って、知らない子と知っている子との間で、言い合いの喧嘩になるかも知れないですね😅💦そして下手をすると殴り合いの喧嘩になることだってあるかも知れません。

はい!こんな場合、保育士さんが間に入って仲裁をしますよね!
貴方だったらどんな仲裁をしますか?

ここでこの問題が、なぜ生じたかという事を俯瞰的に見てみると、両者の知識の差であることがわかりますね。その知識の差が勘違いを生じさせ、トラブルの元となりました。

このようなトラブルは保育所において、子供たちの間で良くある事なのですが、実は保育士の間でも起こりうる事なのです。

保育士間では、さすがにスノーマンはジャニーズか?と言うテーマでトラブルが起こる事はありませんが、主任保育士の立場の差や、保育観の差により、ストレスを溜めて人間関係のトラブルが生じて行きます。

日本の保育士さんは、このような場合上手に息抜きをする事ができなかったり、我慢を押し妥協する事が、仕事を上手くやっていく上で、大切な事だと思っている人が多いかも知れません。

しかしその我慢は、自らの保育パフォーマンスを下げ、知らず知らずのうちに保育士の表情は暗くなり、保育する子供たちに大きな影響及ぼすことになります。

そして更にその我慢は、自分自身を痛めつけ、蓄積されていくと鬱状態、そしてうつ病へと発展していく事になりかねません。

ですから私たち保育士は、常に心の健康に気を配り、笑顔でいられる様にしたいものです。

私は長年保育所を運営し、保育現場で直接子どものトラブルを解決することもありますし、今は保育士のトラブルに関わって、ものすごく多くのケースを体験し、失敗を繰り返してきました。

その中で分かった事は、子供同士のトラブルを上手にさばける保育士は、保育士自身のトラブルも少ないですし、たとえトラブルに巻き込まれても、かわし方というか、自分なりの解決の仕方が上手であることが分かってきました。

ですからこういう事が分かってくると、子どものコミュニケーション能力(問題解決能力)を高めるためには、保育士自身のコミュニケーション能力を高めることが、重要であると言う結論に達しました。

スノーマンはジャニーズではないと否定された時でも、否定された方が、先ほどゴリさんがしたように、どうでもいいや😅💦と思ったとすると問題にはなりません。

このように、保育士間で起こる価値観の違いにより起こる問題も、自らの思考のコントロールをすることが出来るようになるならば、保育所における人間関係の問題は激減することになるでしょう。

保育所における離職の理由の1番は、人間関係の問題と言われています。

保育所保育指針5章中では、保育士の資質の向上と専門性の向上のための研修を、体系的計画的に進めることが求められています。

このような観点から、保育士の資質の向上させていく為には、保育士のメンタルヘルスの研修が急務であると言えるかも知れません。