教育の目指すところは、「自立」であると言う教育学者はたくさんいますが、子供の自立を促し支援していくには、私たちが日頃の保育(育児)の中でどのように子どもと関わっていくことが望ましいのでしょうか?
私は子どもが自立すると言う事は、「自分の機嫌を自分で取ることが出来るようになること」と思っています。
何か対人関係のトラブルがあった時、子どもは親・保育者に助けを呼び求めます。
子どもにとってそのような身近な頼れる人がいる事は、とても心強い事であり、心の支えとなりますが、子どもが自立すると言う事は、その支えなしに自分一人で自分に降りかかるストレスによって生じる不機嫌さを、自分自身で消化して行けるようになる事ではないでしょうか?
特に人間の脳の発達は、3歳から7歳位までにこの機能が発達すると言われているので、保育所における3歳児クラスからの成長期に、このような実体験を積み重ねることが最も重要なことであると思います。
そしてこの最も重要の体験が、子ども同士の喧嘩であると思います。
ですから私たち保育者は、子ども達の間で自然に生じる喧嘩を肯定的に見守っていきたいと思います。
親(保育者)が、大人の目で見てジャッジしたり下手に感情移入をすることではなく、ただただ喧嘩ができた事、泣けた事、涙を流せた事の意義を肯定し、子ども自身がその喧嘩から気づけた事、泣いた事により自分の不機嫌さを消化することができた事を認めていきたいと思います。