5月8日(土)に記念すべき第1回目となる「保育心理カウンセラー養成講座」を無事に開催いたしました!
今回は東京会場で行いましたので、関東各地から、「自園の問題を解決したい」園長先生や、「保育のスキルを上げたい」保育士さん、新規園の立ち上げで新しく園長先生として活躍するとてもパワフルな先生方にご参加いただきました。

今回は保育心理カウンセラー養成講座の第1日目(1〜3単位)をレポートしていきます。

保育心理カウンセラーとは

まず、保育心理カウンセラーとは何なのか?
どういった資格なのか?を簡単にご説明します。
「保育心理カウンセラー」とは、保育者の心、子どもの心、保護者の心を繋ぐ【メンタルケアのスペシャリスト】です。

人間関係の悩みどうにかしたい!

上司又は新任の保育士さんとの関係

保育士同士の保育観の問題

保護者との関係

育てにくい子への対応

虐待問題。。。

保育現場では日々様々な悩みや問題が発生します。

保育士同士の人間関係、保育観のすれ違い、保護者への対応、育てにくい子どもへの接し方や、虐待問題、、

人の悩みは十人十色ですが、

保育士の悩みの第一位はダントツで「人間関係」です。

そんな悩みを抱えて、日々不安の中、保育をしている保育士さんが沢山います。(というより悩みがない人はほぼいません)
またそんな保育士さんに、どの様に助言やアドバイスをしたら良いのか分からない中堅の立場の主任さんや園長先生も沢山いらっしゃいます。

保育所にとって一番重要で重大な保育者の心の問題をおろそかにしていた結果、愚痴や不平不満が増え、心を病み辞めていく保育士が後を絶えません。

そして人員不足となり、ブラック保育所が増え、保育者の愚痴が止まらない、、負の連鎖となってゆくわけです、、

また保育士が足りないと、保育所は運営出来なくなるので、保育士の人材紹介会社に多額のお金を払う事になってしまうわけです、、、。

大人の問題で1番の被害者は「子ども」である事を忘れてはいけませんね。

そこで、この様な保育所の悩みにストーップ!!をかけようと、生まれたのが
「保育心理カウンセラー」です。

「保育心理カウンセラー」とは、保育者の心、子どもの心、保護者の心を総合的に理解し、メンタルケアの視点から保育現場で起きている問題を解決に導いて行く“スペシャリスト”です。

この保育心理カウンセラーの資格は、保育心理、保育所保育指針などの理論を学ぶだけではなく、実際の保育現場で生じる人間関係の問題を解決する、カウンセリングテクニック(来談者中心療法・傾聴法)を主軸に、リアルな保育現場を想定した実践研修中心の講座になります。

前置きが長くなりましたが、、、
さっそく記念すべき【第1回目】となる、保育心理カウンセラー養成講座の1日目(1〜3単位)のレポートをしていきたいと思います!

オリエンテーションと3分自己紹介法

オリエンテーションの動画です。

私という人間はどの様にして出来上がり、なぜ今ここに居るのか?
自分の生い立ち、自分の習慣を見つめ自己紹介を作り、一人一人紹介をしていただきました!

自己紹介をする時、自分のどこをどう紹介したら自分の人となりを知ってもらえるのでしょうか?

この講座では、各自「あだ名」で呼び合います。
園長先生もパート職員も経営者も関係なしです(^^)
まずは自己を理解をし、自分を認める事で他人を理解して受け入れられる様になります。

単位1:今なぜ、保育心理カウンセラーが必要なのか?

まず大前提として、保育者は子どもの手本者だという事を考えます。

保育者が笑顔であると子どもは当たり前に笑顔になりますよね。ネガティブな情報を与えていると子どもは不安の多い子になってしまうわけです。

親と保育士の幸福感があるからこそ、子どもは幸せになるんです。

でも当然のことながら、我々は悩みます。

では何故、悩みが生まれるのか?実は悩みって、自分で変えられないことを、自分で何とか変えようとしてしまうから生まれてくるんですよね。

人間の脳の傾向について学び考えていきました。

人間の脳って何も考えていないと、心配や不安な事を考える様にできているんです。でもそれって人間の防衛本能の一つですので当然のことなんです。その不安感情があるからこそ、我々は、自分の身は自分で守ることができるんですよね。

だからネガティブになってしまうのはしょうがないんです!

それに加え特に我々日本人の脳は、幸せホルモンの分泌が少ないと言われています。我々はもともと不安遺伝子が強いんですね。

しかしこれを知っているか知っていないかでは大きな差があります。

知っていたら問題解決に導けますもんね。

しかし、不安な気持ちのまま、心配や不満を抱え、保育・子育てをしていれば子どもも不安定になります。

心が満たされず、不幸な気持ちになると、人間は弱い者いじめをするようになるんです。

親と保育士の幸せを阻害する悩み事を解消させてあげることが、子どもの幸せにつながるんです。

であるならば、“保育者の幸せは義務である”と言えるのではないでしょうか。

だから今、日本の保育所には、子ども・親・保育士の幸せの支援をしてあげられる、人間の心理を理解し専門的な知識を持った保育心理カウンセラーが必要だと言われているんです。

そして今の保育が変われば、日本の未来は変わります。

ではどうすれば悩み事から解放されるのか?
それを考える前にはまず自分と向き合い自分が幸せである必要があります。

自分はどんな性格で他者からどの様に見られているかを知る手段として
「ジョハリの4つの窓」「エゴグラム性格診断」を用いて自分という人間を理解し再発見する方法を紹介しました。

単位2:来談者中心療法(傾聴)の手法と実践

保育心理カウンセラーの役割は何なのか?
保育士の幸せ・子どもの幸せ・保護者の幸せを支援するカウンセラーです。
ということで、
ここからは、実際に悩んみを抱えているクライアントへの話の聞き方とテクニックを本格的に学んでいきます。

私たちは「言葉」によってコミュニケーションをとっています。

テクニック、手法を学ぶ前に「言葉の力」について考えました。

言葉には「力」があるという点です。
言葉一つ一つで、人を癒すことも出来るし、反対に傷つけてしまうこともできますよね。
「言霊(ことだま)」といい、言葉の文字一つ一つには意味があり、魂が宿っていると言います。
“あ” “り” “が” “と” “う”
そんな言葉の集大成が単語になっているのです。

「水は答えを知っている」という本を紹介し、“ありがとう”と言ったら、言われた人ではなくて、言った本人が一番得をするんだって話をしました。

それを理解した上で
カウンセラー役・クライアント役・見守り役の立場になり、カウンセリングのロールプレイングをしていきました。
クライアントの話を5W1Hで引き出し、混乱している頭の中を整理してあげられる様、

「うなずき」「あいづち」「表情」「復唱」「話すスピード」「質問(開かれた質問・閉ざされた質問)」

等に注意しながら交互に何度も実践しました。

カウンセリングを行う上で注意しなければならないのが以下の点です。

  1. 自分の考えを押し付けない
  2. クライアントを100%受け入れる
  3. 結果を急がない
  4. 指導にならない
  5. 否定しない
  6. 自分と価値観が違う事を理解する

そして、クライアントの悩みはからみあっているので、“本質を見極める”という点を注意しながら行いました。

自分の話を聞いてくれるって本当嬉しいんですよね。
保育者は話したくて話したくて仕方がない!んです。

単位3:あなたは「今」を幸せに生きている?

1日目の最後は、今という瞬間について考えていきました。

今を生きるって?
じゃあ具体的にどうしたら幸せになれるの?
どうしたら悩みから解放されるの?

脳科学的にみた幸せのなり方について理解を深めました。

自分が幸せでなければ、相手を幸せにする事なんてできないんですよね。
その上で「幸せの順番」について考えていきました。
そう、幸せには順番を守る事が必須だったんです!


今目の前の事に「感謝」をする事の大切さの話をして1日目の講座は終了しました。

実はこの講座は元々56時間かけて学んでいく内容を、36時間に短縮したものなのです。

ですので、大切で重要な部分には時間をかけ、個人でもできる診断や心理テストなどは次回までの宿題になりました。

和気あいあいとお菓子食べたり、合間合間で参加者の先生方に手遊びや、手品を披露していただいたりしながら、和やかな雰囲気の中講座を進めることができました!

次回は5月22日(土)です。

自己理解をもっと深く突き詰めていく講座になります。
自からの自動思考(スキーマ)について考え、自己カウンセリング法の実践研修をしていく講座になります。